新春ウルトラ江戸紀行 2010元旦

お正月だよ!ウルトラマン全員集合!! 2009年12月26日〜2010年1月3日

大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE  20091212日公開

2010年1月1日(金)


【お正月だよ!東京ドーム!!】

「劇場版トミカレスキューフォース 爆裂ムービー マッハトレインをレスキューせよ!」を楽しんだ2009年の元日。あれから丸1年経った今年の元日、ぱごすけは新宿ミラノの客席へと駆け込みました。(昨年の新宿ピカデリーといい、新宿の映画館にはお世話になります)何故駆け込まねばならなかったか、というと・・・。

元日の朝、ビルの向こうからゆっくりと昇るご来光をホテルから見たぱごすけは、JRで水道橋駅へと向かいました。そこには毎週スーパーヒーロータイムのCMで見ている東京ドームホテルが。そしてそのお隣プリズムホールでは、ウルトラ者たちのミサが・・・いや「お正月だよ! ウルトラマン全員集合!!」が華々しく開催されているのです。

本来なら映画を見てから参拝すべきところでしたが、ぱごすけは一刻も早くイベント会場限定ウルトラマンゼロソフビ(スペシャルカラーVer.)を手に入れたくてたまらなかったのです。(ショップには山のように積み上げてありましたけどね)

会場内には映画の名場面を再現し、実際の衣装や小道具なども展示されていました。ゼロのマネキンの前でアイスラッガーを構えるお父さんが坊やにシャッターを押してもらっていました。イイ家族だぁ。

ショップでは歴代ウルトラマンの指人形を次々とカゴに入れてゆくお子さんをお母さんに任せて、お父さんが自分の欲しいキャラを探しています。その目は大切な企画書をパソコンで打つ時の目と同じです。彼は指人形の山を両手で掻き回しながら「スペースペンドラゴンが無いんだよなぁ・・・」と呻くようにつぶやいていました。

会社では決して正体を明かさぬ彼らのような“隠れウルトラ者”も、ここでは心置きなく隊員になれる。ウルトラマンになれるのです。ウルトラグッズを買い漁れるのですよ!

ウルトラ者に年齢の上下なし!ウルトラの前では皆、等しく純粋なる子供なのです。永遠に!

そんな心地よい雰囲気の中、ぱごすけはついつい長居をしてしまいました。ステージで歌い踊るボイジャーの皆さんの、ウルトラテーマソングメドレーも良かったしね。で、上映時間が間近になっていることをすっかり失念しておりました。

うぬ、迂闊!(慌)

 

【2年連続、新宿の元日】

大急ぎで水道橋駅から新宿へ。残る時間はあと15分・・・結局、ちょいと道に迷ったぱごすけが客席に座ったのは、復活したベリアルがウルトラ戦士の群れを相手に大立ち回りしている場面からでした。

な、なんじゃこりゃああああ?!

ベリアルが仮面ライダーで、ウルトラ戦士たちがショッカーの再生怪人のようじゃないか!? 席に座るや、ぱごすけは凍りついてしまいました。ベリアルが最強であるにせよ、ウルトラ戦士がこんなに弱いなんて!(しかし宮迫さんは天才だな。ベリアルはルックスと声の凄みが見事にマッチして素晴らしい悪役でした)

登場の仕方でウルトラ戦士になんとなく順位がついているのも感じました。どうしてもTVシリーズを持っている戦士たちが上位に来てしまいますね。まぁ、これほど長い間続いているシリーズになると、監督の世代で設定や戦士の扱いに違いが出るのもしかたありません。OVAで最新作が出ているメビウスや、長兄2人へのリスペクトは別格としても、タロウやレオの扱いが素晴らしい。(ネオスよ、グレートよ、パワードよ、泣くな。それにしてもマックスは・・・ねぇ)

もうひとつ。いつもは怪獣が暴れて人間が逃げ惑うのですが、光の国の人々(つまりウルトラマン的な姿の人々)がベリアルの起こしたデザスターのためにパニくっている姿がちょっと悲しかったですね。光の国にも一般の人たちがいるってことなのでしょうか?ラスト近くでキングを見上げる光の国の人々が、文房具店に並ぶ赤と青のボールペン売り場を連想させました。(泣)

でも、素晴らしい映画だったのですよ。(最初に言えってか?)

まず光と影のコントラストがとっても素敵。光の国の眩さと怪獣墓場の深い闇、ベムラーを倒したあとのメビウスを浮かび上がらせる夕日の赤も印象的でした。いつもならシルバーに輝くウルトラマンたちの顔も、輪郭に陰影があって精悍なイメージを受けました。

それに、私の大好きな肉弾戦がふんだんでした。CGの具合も最近のウルトラ兄弟モノに比べて素晴らしかった(さすがハリウッド?)のですが、何よりも着ぐるみ同士のぶつかりあいの迫力がひしひしと感じられました。これは大怪獣バトルの最大の魅力でしたからね。レイの向こうで激突するゴモラとザラガスのシーンは、怪獣映画の真骨頂でした。

ウルトラ戦士たちの戦闘や飛行シーンも、おそらくほとんどが着ぐるみによるものではなかったでしょうか?だからとっても自然なのです。街のミニチュアがないため、彼らの巨大さを判別するには俳優さんたちと対比するしかないのですが、肉弾戦の激しさがその辺を十分に補ってくれました。

加えて、涙の喝采シーンがふたつ。まずは氷結してしまった光の国でのシーン。バトルナイザーをクレバスに落としてしまい絶体絶命のピンチに陥ったレイを救った3匹のカプセル怪獣たち・・・ウィンダム、ミクラスそしてアギラ。ベリアルのギガ・バトルナイザーによって操られるドラコ、ベムスター、サラマンドラといった主役級怪獣たちを撃破してみせてくれました。「よおやった!」ウルトラ者なら誰もが快哉をあげたことでしょう。してみると、彼らにとって地球はあまり快適な環境ではなかったのでしょうかねぇ。彼らの実力、初めて拝見しました。バトルナイザーこそ持っていませんが、モロボシ・ダンこそ究極の怪獣使いに違いありません。(やっぱりカプセルは五つでしたね。さ〜か〜も〜と〜 お主こだわっとるのぉ)

もうひとつは、ウルトラマンダイナ=アスカ・シンの登場。ぱごすけは「ウルトラマンダイナ」の項ではっきりと書きました。

〜ダイナミックなウルトラマンダイナのラストには、何やら物悲しい気持ちがつきまといます。〜 と。

明るく前向きなアスカがブラックホールに消えたラストに少々不満を述べさせていただきました。しかし彼は帰ってきました。しかも、あの時のアスカのままです。アスカは今も旅を続けていたのですねぇ。そして、光の国の住人ならぬウルトラマンダイナは、ZAPメンバーを助けて大活躍するのです。

坂本監督は私と同じ気持ちでいてくれたのでしょうか?いや、それはちょっと虫がよすぎますね。 しかしここでのアスカの登場は、ウルトラマンダイナという作品のエンディングを、悲しい別れによるものではなく、紛れもなくアスカの輝かしい旅立ちによるものへと「完全に」昇華させたのです。だって、アスカはスペースペンドラゴンに乗って地球へ還ることだってできたのですよ。しかし彼は、彼自身の意思で再び遥かな宇宙をめぐる光の旅へと出かけたのですから。

さぁそして、ウルトラマンゼロがカッコイイ!テクターギアを装着している時も、レオの厳しい訓練に音をあげない不敵さ。ピグモンに「アブねーからあっち行ってろ」と言う時の、何と言うか・・・不良少年が心の底に持っているやさしさみたいなものが感じられて、ぱごすけはとっても好きになってしまいました。

若いゼロの戦いは、セブンやレオたちから見ればまだまだ荒削りなのでしょう。しかし、それだからこそ元ウルトラ戦士であったベリアルには効果的だったのかもしれません。セブンの家系の証しであるアイスラッガーがふたつというのも、何だか西部劇で見る二挺拳銃のような、少しアウトローですこぶる攻撃的なのだけれど、味方にすればこのうえなく心強いというワクワク感を醸し出しています。

「ウルトラマンゼロ、セブンの息子だっ!」

うん、イイ。反骨精神を表す面構えと併せて、彼らしい立派な名乗りでした。

荒涼とした大地に突き刺さったアイスラッガーは我らがセブンの正義の旗印。それを受け継ぐゼロもまた、新たに誕生した立派なウルトラの戦士です。彼の活躍に、これから多くのウルトラ者が心躍らせることになるのでしょうね。早く地球の護りに就いてくれないものでしょうか?

あ、そうそう。坂本監督に言っておきたいことがもうひとつ。次回作では必ず奥様を出演させてくださいな。でないと、ヒュウガ船長に頼んで右ストレートをお見舞いしちゃうゼ!